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MDR-Z7 レビュー(外観編) [ヘッドホン]

ソニーの新たなるハイエンドヘッドホン MDR-Z7

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今回はMDR-Z7の外観を見ていきたいと思います。

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このMDR-Z7とにかくドライバーユニットが巨大です。大口径70mmドライバーユニットを搭載しているため、本体もものすごく大きい。

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イヤーパッドもこれまた巨大で、このモフモフ感はMDR-1Aの比ではありません。

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ヘッドバンド上面には本革を利用。ただ、ここは僕はあまり好きじゃないです。

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ハウジング上に設けられた通気孔がカッコイイ。でも音漏れもそれなりにスゴイです。

ハンガー部分にMADE IN JAPANの文字とシリアルナンバー。

MDR-1Aとの比較

MDR-1A(右)と比較してみました。もうイヤーパッドの大きさとかケタ違いです。MDR-Z7の特徴はグラウンドを分離していること。さらに脱着式になっています。

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MDR-1Aも大きいと人から言われますが、MDR-Z7は比べるとかなりの差があります。

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この大きさもあって、スピーカーで音楽を聴いているような感覚が味わえます。

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ちなみに付属の脱着式ケーブルが凄く長くてビックリしました。3メートルもあります。

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脱着式ケーブルの特徴からKIMBER KABLE社とのコラボケーブルも登場しています。

ケーブルは左右にそれぞれ独立して接続するようになっています。

まとめ

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MDR-Z7本当に大きいです。でも、大きいだけじゃありません。装着感も質感もとても良いですし、真の実力を発揮した時はとんでもない音が出てきます。デザインは奇抜さはなくオーソドックスな感じがしますが、大きいので存在感があります。

ただ、オーディオプレイヤーまでも選んでしまうので注意が必要です。音質に関しては以下のレビューを参考にして頂ければ幸いです。


PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その1)
PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その2)
PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その3)


ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



ソニー ヘッドホンケーブル MUC-B20BL1

ソニー ヘッドホンケーブル MUC-B20BL1

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A2

ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A2

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス






ソニー ステレオヘッドホン ブラック MDR-1A/B

ソニー ステレオヘッドホン ブラック MDR-1A/B

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その3) [ヘッドホン]

今回はポータブルヘッドホンアンプ PHA-3 をメインにレビューをしたいと思います。

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最近、ポータブルヘッドホンアンプがじわじわと人気が出てきていますが、このPHA-3その中でもかなり高額な商品です。DACチップにはESS社のEX9018そしてTexas Instruments社製のヘッドフォンアンプ専用高級ICのTPA6120をバランス接続用に2つ搭載。一体どれほどの音が出てくるのか?一部は以前のレビューと重複しますが、あれこれ試してみようと思います。

アンバランス接続

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はじめにPHA-3にウォークマンA10を接続してMDR-Z7やMDR-1Aで聴いてみました。とてもナチュラルな感じの音であるにも関わらず、低音が自然に響いてきます。初めあまりにもナチュラルに感じるので低音が出ていないのかな?と錯覚しましたが、よどみなく鳴っています。パワーを必要とするMDR-Z7も余裕でドライブしています。付け加えるならば、ゲイン切り替えスイッチがあるのでインピーダンスの異なる様々なヘッドホンをドライブできるはずです。

MDR-1AをウォークマンA10やXperia Z3に接続した時に感じる音のまとまりの無さやトゲトゲしさもPHA-3で聴くと荒々しさもかなり感じなくなります。絢香のjewelry daysを聴いた時もボーカルの声がこんなんだったかな?と思うぐらいクリアに聞こえてきました。

バランス接続

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PHA-3の真骨頂は間違いなくバランス出力です。PHA-3を購入した人は絶対にバランス駆動対応のヘッドホンを買うべきです。じゃないと勿体ない。せっかく高級レストランに入ったのに、メインディッシュを食べずに帰るぐらい勿体ない。それぐらいの音が出ます。このPHA-3はバランス出力のために2つのアンプで構成することで解像感と定位感を実現しているとソニー公式のサイトに記載されていますが、本当にその通り。今までにない定位感を実現していて、バンドサウンドでは自分の目の前で生演奏しているかのような感覚を味わえました。aikoのあたしの向こうのイントロの鳴らし分けとかは今までに聴いた事のない感じでびっくりしました。

今回はMDR-Z7でバランス接続を試したのですが、ほとんどの人がビックリする音だと思います。アンバランス時よりもパワフルになり、ステレオ感、臨場感溢れる音に変わります。私は長時間聴いていても全然疲れませんでした。

ウォークマンZX2とどちらが音が良いのか?

これは今回のレビューの1回目のテーマですので、そちらを見て頂ければと思いますが、アンバランス接続時では決定的にウォークマンZX2が劣っていると言う印象は無いですが、PHA-3の方が音場が広がり低音も心地良と感じました。そして、前述の通りバランス接続時では逆立ちしてもウォークマンZX2では出せない音が出てくるので、PHA-3の方が音が良いと言っても良いと思います。

接続する機器で音が変わるのか?

PHA-3を使うにあたって一番気になったのが接続する機器で音が大きく変わってくるのか?と言う事でした。そこで、ウォークマンのフラッグシップモデルであるNW-ZX2とXperia Z3 Tablet Compact 、ウォークマンの廉価モデル NW-A10をそれぞれ接続して聴き比べてみました。

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ややZX2の方がやわらかく聴こえるような気もしますが、ほとんど変わりません。少なくともZX2とA10の価格差ぐらいの音の変化は絶対に無いです。もし、今ハイレゾ対応のプレイヤーなどを所有している場合、PHA-3に接続するだけで大きな満足感を得られるようになると思います。

DSEE-HX

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このPHA-3はDSEE-HXも搭載されています。スイッチ式で、オン・オフを切り替えると音が一瞬途切れます。しかしハイレゾを再生している時はオン・オフを切り替えても音が途切れる事がなかったので、ちゃんとソースを認識しているっぽい。

DSEE-HXはいわゆるハイレゾではない音をハイレゾ相当に変換するテクノロジーですが、万能ではないにしても、圧縮音源をそれなりに聴かせてくれます。試しに数曲聴いてみましたが、バランス接続の効果もあって見違えるぐらい新鮮に感じました。ただ、ハイレゾ特有の声の艶やなまめかしさは感じ取れないですし、圧縮音源を聴くとハイレゾ音源との差をはっきり感じてしまいます。

まとめ

私はポータブルヘッドホンアンプはほとんど興味がなかったのですが、ここまで音が変わる事実を体感した後は少し考えが変わりました。なにより、バランス接続の衝撃は初めて炭酸を飲んだ子供ぐらいのインパクトがありました。

そして何を繋げても良い音に変換してくれることや、過去の資産もDSEE-HXやバランス接続で新しい楽しみを提供してくれるポテンシャルの高さも特筆すべき点だと思います。

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ただ、ポータブルと言うにはモノがデカイですし、バランス接続はケーブルが煩わしく、そもそもバッテリー駆動時間も短すぎます。あくまで家でじっくりと聴くためのものだと思いますが、それでも充電しながら聴けないなど使い勝手が悪すぎると感じました。個人的にはACアダプターで駆動できるようになれば欠点は随分解消されると思いますが、めんどくさいモノは使わなくなってしまうと思いますので、音以外に色々と改善するべき点は多いような気がします。あと、PHA-3の問題ではないですが、ハイレゾ対応以外のウォークマンはデジタル出力が出来ないのでデジタル接続できないと言うのも悲しい話です。バランス接続がとても素晴らしいだけに残念です。



ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

  • 出版社/メーカー: Sony
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ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

  • 出版社/メーカー: ソニー
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FOSTEX DAC & ヘッドホンアンプ HP-A4

FOSTEX DAC & ヘッドホンアンプ HP-A4

  • 出版社/メーカー: FOSTEX
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ソニー ウォークマン Aシリーズ <メモリータイプ> 64GB ブラック NW-A17/B

ソニー ウォークマン Aシリーズ <メモリータイプ> 64GB ブラック NW-A17/B

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その2) [ヘッドホン]

その1ではポータブルヘッドホンアンプPHA-3とウォークマンNW-ZX2の聞き比べを中心にレポートしましたが、今回はヘッドホンMDR-Z7とMDR-1Aを様々な機器に接続して聞き比べながら、MDR-Z7のレビューをしたいと思います。

MDR-Z7

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MDR-Z7はSONYのハイレゾ対応ヘッドホンのフラッグシップです。大口径70mmHDドライバーユニット、バランス接続対応、再生周波数帯域は4-100,000Hzと広帯域をカバー。楽曲の空気感までも再現すると謳うフラッグシップに相応しい機能とデザインを備えていると思います。

ドライブについて

私は今までMDR-Z7ほど高額かつ高性能なヘッドホンは利用した事がありませんでした。そして今までヘッドホンは一部の例外を除けば高ければ高いほど高性能で良い音がすると思っていました。

しかし、MDR-Z7はなかなかの曲者のようです。と言うのもあまりにもヘッドホンの性能が良すぎてプレイヤー側の性能に音が左右されてしまうからです。良く、ヘッドホンのレビューでドライブ出来ているとか出来ていないとかって発言を耳にします。これは「プレイヤーがヘッドホン本来の性能の音を鳴らしきれているかどうか?」なのですが、Z7であれこれ試してそれの意味が良く分かりました。

昔、仕事でヘッドホンメーカーのエンジニアの方と飲みの席で話をした時に、「うちのヘッドホンを試してみる?」とヘッドホンを渡された時、手持ちのウォークマンで再生しようとしたら「ウォークマンは出力が弱いから、ちゃんと音出ないかもね」と言われた事がありましたが、それの意味も分かった気がします。

MDR-Z7のアンバランス接続

初めはMDR-Z7に様々な機器をアンバランス接続で繋げてみました。

NW-A10

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初めに試したのがハイレゾ対応のウォークマンNW-A10との接続。

すごく物足りないです。低音も全く出てなく、音量は最大に近い値まで出さないと聴けないぐらい。パワーが全く足りない事を感じます。

一方、NW-A10にMDR-1Aを接続してみると、Z7よりもはっきりと低音が出ているのが分かります。MDR-Z7に比べたらわざとらしい音にも聞こえますが、ドライブ出来ているのを感じます。ヘッドホンはMDR-Z7の方が高額ですが、NW-A10で聴くのなら、MDR-1Aの方が音が良く聴こえます。

NW-ZX2

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次にウォークマンのハイエンドモデル NW-ZX2に接続して同様にMDR-1Aのアンバランスとも比較してみましたが、まず音の大きさがMDR-1Aの方がかなり大きい。 ZX2でさへも出力パワー不足を感じます。

絢香のjewelry day を聴いてみると、曲の初めのアコースティックギターの音やボーカルも1Aの方が力強く響いてきます。 しかしTM NETWORKのbeyond the time を聴くとちょっと印象が変わります。打ち込み系やバンドサウンドの色々な音が混じっている場合、1Aは耳障りな印象になるので、Z7の方がナチュラルに感じました。

それぞれのヘッドホンに得意不得意はありますがMDR-Z7は開放感が特徴ですが、ウォークマンでは出力不足のためか遠くの方で音が鳴っていると言う感覚が強いため、私はウォークマンでZ7は強くおすすめできないと思います。

Xperia Z3 Tablet Compact

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そして、おまけでXperia Z3 Tablet Compact にも繋げてみました。意外にもウォークマンA10に比べると良い線行っているように聞こえますが、やっぱりドライブ出来ていないと感じます。そして不思議に思うかも知れませんが、MDR-Z7で聴くとXperia Z3 TCとウォークマンZX2に大きく音に変化を感じません。もちろん差はあります。でも、ZX2の方が僅かに低音と解像感が増しているかな?と言うぐらいの差しか感じないのです。

しかし、MDR-1Aで聴き比べてみると、XperiaとウォークマンZX2の音質の差ははっきりと聴き取れます。NW-ZX2ではナチュラルに音が響いてくるが、Z3はざらついており、1Aではキンキンした悪い印象ばかり出てきます。

PHA-3

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最後にPHA-3にウォークマンA10を接続してMDR-Z7をアンバランスで試してみるとZX2単体に比べて、低音の響きや解像感が増します。
ただ、それでも物足りない感じがするのですよね。より出力の大きいアンプで試すともしかするとより印象が変わるような気もしました。

MDR-1Aのアンバランスとも比較してみましたが、Z7のアンバランスより1Aは耳元にダイレクトに伝わってくる感じで耳障りな印象もありますが人や楽曲によってはPHA-3でもアンバランス接続ならMDR-1Aの方が好きな人も居るかも?と思います。

ここで参考程度にウォークマンやPHA-3のヘッドホン出力の仕様についておさらいしておきます。Xperiaは非公表なので不明です。

モデル 出力
NW-A10/NW-F880 10mW+10mW(JEITA 16Ω/mW)
NW-ZX1/NW-ZX2 NW-ZX1/NW-ZX215mW+15mW(JEITA 16Ω/mW)
PHA-3 約320mW+320mW(バランス接続,32Ω,1%歪)


この表からも分かる通り、ウォークマン、特にAやFシリーズは出力が圧倒的に足りないのが分かります。恐らくXperia以下だと思います。その為、ドライバーユニットが超巨大なMDR-Z7の力を最大限に発揮できず、下位モデルであるMDR-1Aの方がフルの実力を発揮できるため音が良く聴こえてしまうのだと思います。

MDR-Z7のバランス接続

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PHA-3でバランス接続にすると、多分ほとんどの人がビックリするのではないでしょうか。アンバランス時よりもパワフルになり、ステレオ感が増します。Z7の眠っていた力を解放させて本来の力を発揮したような感じ。アンバランス時に感じていた遠くで音が鳴っている感覚がなくなり臨場感溢れる音に変わります。もちろん1Aのような耳障りな感じは皆無。聴いていても全然疲れません。一番の特徴はステレオ感が倍増することだと思います。ステレオ感と言ってもなかなか分からないかも知れませんが、aikoのあたしの向こうのイントロの鳴らし分けとかは今までに聴いた事のない感じでびっくりしました。もう、ZX2とZ7のアンバランス接続で聴くのがバカらしくなるぐらいの差があります。単純に音が良いと言うのではなく、次元の異なる新しい体験の音なのです。ただ、MDR-1Aがバランス接続した時の音を試していない事は付け加えておきます。

Kimber 標準ケーブルとの違い

最後にkimberケーブルもお借りしていたので、普通のケーブルと聞き比べてみましたが、たかがケーブルでここまで変わるのか?と思うぐらい変わって驚きました。よく、オーディオ界隈ではケーブルによる音の変化をバカにする人が多い気しますが、よりクリアになって解像感もあがっている事実が目の前で起きています…ただ、ここまで来るとこれ以上の音があると言うのを悟ってしまいましたね…そしてケーブルでこのお値段を出すのもなかなか躊躇します。

まとめ

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MDR-Z7確かに良いヘッドホンです。付け心地も気持ち良いし、高級感もあります。でも、本当に扱いづらい。パーフェクトな環境は間違いなくバランス駆動です。あらゆるレビューで言われていますが、55000円でこの音を体験できるのは素晴らしいと思います。でも、それは本当にバランス駆動かつ、パワーが十分にある環境でしか得られない体験。アンバランス接続でパワーが足りないデジタルオーディオプレイヤーだと宝の持ち腐れになってしまう恐ろしいヘッドホンだと思いました。

今回色々試せて思ったのはプレイヤーとヘッドホンの組み合わせは重要だと言う事。今まで高いモデルだったら組み合わせはどうであれそれなりに良くなると思っていましたが、実際はMDR-1Aでも良いプレイヤーで聴くとトゲトゲしさや荒々しさが落ち着きます。つまり、プレイヤーが暴れた音を出していたと言う事も言えると思います。MDR-Z7に至ってはヘッドホンが最高峰でもそれを鳴らす方のパワーが無ければ実力は出せません。当たり前と言えば当たり前ですが、色々比べて耳で分かるとまた、感じ方が違いますね。



ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

  • 出版社/メーカー: ソニー
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ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

  • 出版社/メーカー: Sony
  • メディア: エレクトロニクス



ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A3

ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A3

  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A2

ソニー 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-A2

  • 出版社/メーカー: ソニー
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PHA-3 とMDR-Z7 の実力に迫る (その1) [ヘッドホン]

ソニークラスタのカリスマ「ソニーが基本的に好き」でお馴染みソニーショップのくんこくさんから「PHA-3とMDR-Z7を試してみませんか?」とお誘いがありました。しかもkimber kable のケーブル付です。二つ返事でお借りしました。

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試したい事は山ほどありました。私が所有しているウォークマンNW-ZX2とPHA-3との比較や、ヘッドホンMDR-1AとMDR-Z7との比較、MDR-Z7もXperia Z3やウォークマンA10、ZX2との聴き比べなどなど…私が所有しているソニーのポータブルハイレゾ商品をすべて聞き比べました。そして今、世間のレビューであれこれ言われている傾向はほとんど把握できた気がします。

そこで数回に渡ってPHA-3とMDR-Z7を色々な機器を交えながらご紹介していきたいと思います。

なお、この評価はあくまで私個人の見解です。自分が持っている商品で高額な商品だとそっちの方が音が良いと思いたい気持ちはありますが、実際に比べたら値段に比例しない現実がそこにはありました。そして繋げる機器でも差が出るのを目の当りにしました。正直、結構ショックでした。今回の私の見解に意見がある方ももちろんいらっしゃるでしょうし、同意して下さる方もいらっしゃると思います。ただ、それでも、感じた事は伝えておきたいと思いました。そして最終的にはご自身の耳で判断するのが一番だと言う事も予めお伝えしておきます。

ウォークマンNW-A10+PHA-3 と ウォークマンNW-ZX2 単体、どっちが音が良いの?

はじめにウォークマンのフラッグシップモデルで価格が12万円もするNW-ZX2 これとハイレゾウォークマンの廉価モデルであるNW-A10とポータブルヘッドホンアンプPHA-3を繋げた場合の音がどれぐらい違うのかを試してみました。

と言うのもNW-ZX2を購入する前、ハイレゾウォークマンであるNW-A10をPHA-3をつなぐだけの方が実は良いのではないかな?とも思っていたからです。価格的にはPHA-3の方がZX2より安かったので、既にNW-A10を所有している私にとっては悩ましい選択でした。結局ZX2を購入したのですが、敢えて試してみたいと思います。

MDR-1A

PHA-3はバランス接続対応ですが、ひとまず、そこは置いておいてMDR-1Aのアンバランス接続で聴き比べてみました。

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まず当ブログではお馴染みの絢香の曲を数曲。

MDR-1Aをアンバランスで接続した場合、ZX2とPHA-3では差はそれほど感じませんが、ZX2の方が音がやや固い印象。ボーカルのさしすせそや声の立ち上がりがPHA-3で聴く時よりも耳に刺さります。一方、PHA-3の音はナチュラルで、トゲトゲしさはほとんどなく、やわらかく、より解像感を感じます。そして絢香の声ってこんな感じだったかな?と思うぐらいイキイキと聴こえてきました。

次に激しい楽曲も試してみようと思い、宇多田ヒカルも数曲聞いてみるとZX2で感じていたゴチャゴチャした感じがPHA-3では少しやわらかくなり、より音を鳴らし分けていると感じました。

PHA-3+NW-A10とNW-ZX2をそれぞれMDR-1Aで聞き比べてみると、決定的にウォークマンZX2の方が劣っていると言う印象は無いですが、PHA-3+ NW-A10の方が音場が広がり低音も心地良く感じる傾向にあると思います。

MDR-Z7

次にヘッドホンをMDR-Z7にしてアンバランス接続で試してみました。
MDR-Z7の特徴は追々詳細にお伝えしようと思いますが、このヘッドホンはZX2で聴くよりもPHA-3+NW-A10の組み合わせの方が断然良いです。低音の響き方などに特に差を感じます。ただ、ZX2もPHA-3も両方ともなんだか物足りません。MDR-Z7のレビューで良く耳にする臨場感と言うよりも、遠くで音が鳴っているような感覚で、確かに音は良いけど、解像感も高音の響きも物足りなく、これは本当にMDR-1Aの倍近い価格のするヘッドホンなの?と思ってしまうぐらいです。

そこで、一応PHA-3とMDR-Z7の真の実力を知るためにバランス接続で聴いてみました。

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ビックリしました。驚異的な音です。アンバランス接続で聴いていたMDR-Z7とは全くの別物。遠くの方で音が鳴っていたのが耳元にダイレクトに音が伝わってきます。そして何よりステレオ感が半端無い。aikoのあたしの向こうのイントロの左右の音の鳴らし分けとか、今まで聞いた事の無い音です。このステレオ感はウォークマンZX2であってもどう頑張っても出せない音です。これを聴いちゃうとMDR-Z7をアンバランスで聴く意味あるのかな?と思ってしまいますね。

ちなみに今回、PHA-3とウォークマンA10を接続して音を比較していますが、ウォークマンA10の代わりにXperia Z3 Tablet Compact やウォークマンZX2を接続してみましたが、この3機種でははっきりと分かるような差はありませんでした。

まとめ

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今回の聞き比べの結果はNW-ZX2を購入したのは選択ミスだったかなぁ?とも少し思いましたが、PHA-3がほとんどバッテリーが持たない事や充電しながら聴けない点、本格的に聴くならMDR-Z7とのバランス駆動だと思うと、結局はかなりの出費と煩わしさが伴う訳で、NW-ZX2とMDR-1Aの組み合わせも良い選択だったと感じています。

それにしてもバランス接続は今までの自分の聞いてきたステレオとは一体なんだったのか?と思うぐらいの音だと言う事を知れたのは良い経験でした。決して音が良いと言うだけの感覚とは違う、全く新しい体験でした。

PHA-3とMDR-Z7のレビューまだまだ続きます。



ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

ソニー ポータブルヘッドホンアンプSONY PHA-3

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ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7

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ソニー ヘッドホンケーブル MUC-B20BL1

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ソニー ステレオヘッドホン ブラック MDR-1A/B

ソニー ステレオヘッドホン ブラック MDR-1A/B

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ハイレゾ対応ステレオヘッドホン MDR-1A レビュー(音質編) [ヘッドホン]

はじめに

私が購入したMDR-1Aですが、運が悪い事に初期不良でした。家で聴いている分には気にならなかったのですが、外に持ち出して歩いていると左だけがガチャガチャと音が鳴るのです。ヘッドホンの可動部分が多いため、接触不良の可能性があると思いました。

ソニーストアに症状を伝えたら何と翌日には交換品が来ると言う素晴らしい対応。こう言う事があるとまたソニーストアを使いたいと思いますね。

気を取り直してMDR-1Aのレビューをしていきます。ヘッドホンで気になるところと言えば音質と装着感だと思いますので、そこを重点的にしようと思います。

装着感

装着感は良いです。MDR-1Aが1Rからの変更点の大きな売りのひとつであるイヤーパッドの改良の効果だと思いますが、モフモフ感もありますし、耳の周りのフィット感も気持ち良いと思います。

重量もサイズから思うほど重たくも無いのもポイントは高いのではないでしょうか。

何人かの人に実際にはめてもらいましたが、抜群のフィット感と音漏れがほとんどしないことに驚いていました。

ただ、長時間使っているとやはり耳は痛くなりましたね。これは頭のサイズも関係しているのかも知れませんがフィット感と遮音性と引き換えにして若干締め付けが強いのかも知れません。

音質

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音質については比較対象としてハイレゾ未対応ですが、ソニーのモニター系のインナーイヤータイプとして高い評価があるMDR-EX800STで比較してみました。

再生プレイヤーはハイレゾウォークマンNW-F880。音質設定に関しては全てオフにしました。

音楽ソースはハイレゾ音源として評価のあるいきものがかりの「風が吹いている」です。

この曲は真のハイレゾ音源であることはもちろんですが、出始めのボーカルやストリングス、サビなどの細かいバックグランドの音など比較的区別しやすく、国民的バンドとして多くの人になじみがあるからです。

MDR-EX800STとの比較

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MDR-EX800STはプロのミュージシャンやスタジオの人がステージユースやスタジオでの使用のために開発されたヘッドホンです。

つまり非常に原音に忠実なのが売りで、変な味付けはほとんどありません。

とは言ってもペラペラではないのがミソなのですが、そんなEX800STで「風が吹いている」を聴いた後にMDR-1Aで聴いて比べてみました。

まず感じるのが歌い始めのボーカルの後ろの楽器の音の聴こえ方です。MDR-EX800STでは意識しなかった音がはっきりと聴こえてきます。

それは歌い出しが終わった後に曲が盛り上がった後でもはっきりと分かります。

演奏が本格的に始まると音の立体感や解像感をEX800STよりも感じるのですが、低音の重圧感がEX800STと比べるとわざとらしく感じます。高音部分についても同じ印象。それ故にボーカルが弱く感じてしまうのと同時に悪く言うと音がバラついた印象を感じます。

誤解があると困りますが、1Aは決して一般的なドンシャリの音の傾向ではありません。あくまでMDR-EX800STと比べての話です。

私の個人的な見解ではいきものがかりの「風は吹いている」を聴く限りではMDR-1AもMDR-EX800STも甲乙付け難いところでした。ボーカルを楽しむならEX800STだと思いますが、MDR-1Aの音の立体感もライブ的な感覚があって楽しかったからです。

MDR-1Aが発売された当初、MDR-1Aとデザインがあまり変わらないから、音質もあまり変化がないのではないか?と思われていたようですが、1Rの音の傾向を聴いている限りではかなり変わっていると思います。

特にMDR-1R系のユーザーの多く指摘されていた高のこもりに関してですが、それに関しては全く問題無いと思いました。スペック上では恐ろしいぐらいの音域が出ているのもうなずけます。(もちろん私は中年なので聞こえる訳ありませんが)

まとめ

MDR-1Aの音の傾向についてうまく説明できたでしょうか?

2万円後半の価格帯でこれだけの音が出ているのであれば私は購入して正解だったと思っています。今まで何だかんだで2~3万クラスのヘッドホンまでしか購入していませんので、それより上のクラスについては正当な評価はできませんが、ハイレゾ対応としてはこれぐらいの音質は欲しいところだと思います。むしろこれ以下だと納得できないです。

ただ、「MDR-1Aの音質で感動できたのか?お前はそれで満足なのか?」と聞かれるとそこは「YES」とは言えないのも本音。MDR-1Aはより高音質を求めしてしまうオーディオ沼への入り口になってしまうヘッドホンなのかも知れませんね。



I(通常盤)

I(通常盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
  • 発売日: 2013/07/24
  • メディア: CD



ソニー ステレオヘッドホン ブラック MDR-1A/B

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  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



SONY (ソニー) インナーイヤーモニター/MDRーEX800ST

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  • 出版社/メーカー:
  • メディア: エレクトロニクス



SONY ウォークマン Fシリーズ 64GB ブラック NW-F887/B

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  • 出版社/メーカー: ソニー
  • メディア: エレクトロニクス



タグ:MDR-1A
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