敢えて今 SonyTablet P をレビューする。

最近、GizmodeにSonyTablet Pのレビューがされたり（酷評でしたが)、4月にAndroid4.0へのバージョンアップが予定が正式に発表されたり、さらにはWi-Fiモデルや着せ替えパネルの新色の追加の発表など、また新たにSonyTablet Pが盛り上がってきた雰囲気を感じています。

そこで、日本でいや世界で一番 SonyTablet Pをかわいがっていると勝手に思い込んでいる私ですが、実はまだちゃんとしたレビューを書いていなかったので、SonyTablet Pを今一度レビューしたいと思います。

デザイン

SonyTablet Pの最大の特徴は二画面と言うところなのは誰もが疑わない部分だと思いますが、二画面故のサイズやデザインは特筆すべきものがあります。

まず本体のサイズですが、実はほぼ長財布とほぼ同じなのです。ソニーストアでのセミナーでSonyTablet Pは長財布をヒントに本体サイズが決まったエピソードを聞かせてもらいました。そのため、女性のカバンにも収納しやすく、スーツのポケットやジーンズの後ろポケットにも収まりが丁度良かったりするので気軽に持ち運びが出来るのです。私はこのサイズは本当に絶妙だと感じています。

7インチのタブレットも持ち運びには10インチに比べるとまだ楽ですが、やっぱりディスプレイ部分などは凄く気を使います。それがSonyTablet Pは折りたたむ事でディスプレイが保護されるので全く気を遣わなくて済みます。これって、いちいちケースを付けないと安心できない他のタブレットとは全然違うと思うのです。

そして、広げるとこれが実に持ちやすい。丸っこいデザインとディスプレイ周りの淵（ここが広いと言う方も居るようですが、持って使うとこのサイズが絶妙なのが分かると思います）も手を添えるのに丁度良い、そしてヒンジ部分が良いアクセントになって落としそうな感じがしないのです。これは、店頭などでちょっと手に持っただけでは分からない感覚なのかもしれません。ただ、縦持ちの時はこの恩恵が随分薄れてしまいます、特に角が尖っているので持ちにくい。アプリによっては縦持ちを強制されるので、ここは次回は改善して欲しいです。

そして、立って使う以外にも、机の上に置いて使う時もヒンジ部分の強度が丁度良いため、ディスプレイを開いたまま自立してくれます。ただ、仕方ないですが文字入力にはちょっとサイズが小さいですね。

質感ですが、標準のパネルではあまり質感は高く無いと感じていますが、SonyTablet Pは上下のカバーはそれぞれ着せ替えする事が可能なのですが、この着せ替えパネルを使うと質感はかなり上がります。私はホワイトを使っているのですが、パールのような感じで、標準パネルとは全く違う印象が出ています。きせかえパネルは4月以降に新色も追加されますので、よりドレスアップして楽しめそうです。ただ、ちょっとお高いのが玉に傷ですね。

良い所と悪い所

さて、デザインや質感以外で普段触っていて感じる良い部分と悪い部分を上げてみようと思います。

アプリ

二画面については本当にアプリ次第です。

二画面に最適化されたアプリケーションは本当に便利ですし、新しい体験を生み出してくれています。例えば、音楽プレイヤービデオプレイヤーもきちんと二画面に最適化されているのはもちろん、Readerアプリは本当に本を読むような感じになりますし、メールアプリも片方にタイトル、片方に本文と言った画面構成もできます。

私が作成した二画面専用ブラウザであるSPBrowserでは片方で検索して、検索結果のページをもう片方で表示するような使い方もできます。これらは二つのディスプレイがあるからこそ、実現できるのであって、ひとつのディスプレイだけでは使い勝手が悪かったり、不自然になりがちです。

ですが、もともとAndroidアプリが全画面しか考慮していないので、全画面表示すると真ん中の線が気になってしまうアプリが出てくるのも事実。

それを解決するために一画面、全画面の切り替え機能もありますが、一画面の時、片方が真っ暗になるのは少し勿体ない気はします。

そこでソニーは二画面対応アプリを作成するためのSDK（開発キット）を提供していますが、私も何点かアプリを作ってみましたが、実際はあまり開発者にアピールも出来てなく、厳しいですがただ出しただけぐらいの状態に過ぎないと感じています。個人的にはそこが一番残念。もっと多くの開発者にアプローチして、二画面でしか実現できないようなアプリがどんどん出てくれば、それだけSonyTablet Pの価値が上がると思っているからです。

さらに言えば、ソニー公式のアプリもリリースされた後は2画面対応アプリが出てこないのも何とかして欲しい。ソニーから積極的に二画面ならではの機能をアピールしなくてはいけないと思うのです。

スモールアプリへの期待

Android4.0へのバージョンアップ時にスモールアプリと呼ばれる仕組みが導入されるのですが、SonyTablet Pでは片方の画面に全画面でスモールアプリを表示する事が可能らしく、二画面ならではの魅力が必ず増すと思っています。スモールアプリもソニーのオリジナルの開発キットを使わないとアプリを作成できないので、前述のとおり、ソニーが如何に開発者にアプローチをしてアプリを充実させることが出来るのか？そこに今後の次期モデルも含めたSonyTablet Pそのものの明暗が分かれている気もしています。

ソニータブレット？

さて、Androidタブレットとして考えると、SonyTablet Pは二画面と言う事や持ちやすさ、そしてスペック的にも本体メモリの少なさなど多少は気になる部分もありますが、不足している部分もほとんど無いですし、面白さや実用性と言う意味でも充分魅力的だと思います。何より、購入したユーザーの大半が満足しているのが証拠ではないでしょうか？

しかし、SonyTabletと名前が付いている以上、ソニーファンの私としてはやはりそれ以上の事を望みたいです。電子書籍のReader Storeやビデオオンデマンド配信のVideoUnlimited、初代PlayStationのゲームがプレイ可能なPlayStation Suiteと言った各種ソニーのサービスを利用できるので、SonyTabletと名前が付いたのだと思うのですが、はっきり言うとこれらのサービスはあまり他社と大きな差別化は出来ていないと思っています。もちろんPlayStation Suiteを初めとして、各種コンテンツは始まったばかりなのですが、これと言った決定打が無いのも事実なのです。

個人的には、クラウドサービスで最後に再生できるハードが圧倒的な画質と圧倒的な音質とそしてソニーらしいデザインであれば、差別化はできると思っているのですが、SonyTablet Pはディスプレイは良い方ですが、モバイルBRAVIAエンジンのような映像エンジン処理がある訳でも無く、音もノイズキャンセルとかS-Masterがある訳でもなくAV的には平凡です。

クラウドサービスとは関係無いですが、カメラもXPERIAでお馴染みのExmor-R for mobileかと思いきや違うモジュールだったりします。これはコストの問題もあると思うのですが、SonyTabletと名付けているのであれば、もう少し拘りを持って欲しかったですね。

Android4.0へのアップデートと同時に、ブルーレイレコーダーからのリアルタイム視聴が可能になるなど、将来的には一部ソニー製品との連携の話も出てきていますが、実際はそれぐらいで、お出かけ転送も出来ないですし、ウォークマンで使うXアプリなどとの連携も出来ていません。

日本独自仕様に対応するのはなかなか難しいと思いますが、XPERIA acroやWalkman Zで実現できているのなら、不可能では無いと思うのが普通だと思いますし、SonyTabletとSONYと言う社名が製品付いている以上、各種ソニー製品で出来ている事は絶対に実現しないといけないと私は思います。さらに言えば、それ以上の新しい事も出来て当然だと思う。

まとめ

SonyTablet Pの本当の魅力はこれまでにないサイズと持ちやすさで、大画面を気軽に持ち歩けることに尽きると思っています。私はSonyTablet Pでタブレットに触れるともう他のタブレットはデカ過ぎ重すぎ、持ち運ぶ気さへおきなくなりました。

色々と言いたい放題書きましたが、私はもっと評価されても良いと思っているし、もっと出来るとおもっているからこそです。次期モデルは単純にスペックを上げるだけでなく、ソニーならでは、二画面ならではの機能やAV機能をもっと盛り込んで（そしてAndroidディベロッパーに広くアプローチして）欲しいですね。

Sony Tablet Pシリーズ完全活用マニュアル

• 作者: 竹田 真
• 出版社/メーカー: ソシム
• 発売日: 2011/11/07
• メディア: 単行本

OverLay Brilliant for Sony Tablet Pシリーズ 高光沢液晶保護シート OBSGPT21

• 出版社/メーカー: ミヤビックス
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Sony Tablet P用スタンダード大容量バッテリー

• 出版社/メーカー: Mugen Power
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SONYタブレットPシリーズ対応ACアダプター(5V 2.5A)

• 出版社/メーカー: ネクストゼロワン
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